chiji's world peace radio

料理の模倣 思考の訓練 文鳥のモフ

藤巻先生ありがとうございました

 Q:質問したい事があります。お時間がある時に、お答え頂いたら嬉しいです。ピアノでコードを弾く時に、三声体と四声体の使い分けってどう考えたらいいのでしょうか?落ち着いた大人の雰囲気には四声体で、軽めの子供っぽい雰囲気には三声体みたいな感じでしょうか?

 先日、音楽のことでどうしても分からない事があったので、作編曲家の藤巻浩先生にお尋ねしました。

 なぜこの質問をしたかというと、コードに3和音と4和音があって、4和音の方が響きがいいのです。具体的に言うと、Cというコードは「ド・ミ・ソ」(3和音)です。CM7というコードは「ド・ミ・ソ・シ」(4和音)です。いろんな本を読んでいると、この4和音の方が「響きが複雑で良い」「大人びてかっこいい」など、良い事尽くめな風に捉えています。なので、ボクも「なら3和音より4和音使おうかな」となってしまします。

 だが、そこで疑問を感じました。「じゃあ3和音はどんな時に使えば良いのか?」

 

 藤巻先生はご丁寧に答えてくれました。

 

「 こんにちは。良いご質問です。三声体と四声体ではなく、三和音と四和音のことですよね?声部が増えるだけなら人数が増えるのと一緒で、単純に音量が増しますし、ハーモニーも厚くなります。ご質問が、三和音と四和音をどうやって使い分けるか、だとしたら、 落ち着きたい部分は、あまりテンションを足さない方が良いです。

 例えば、四和音でDm7→G7の次にCM7と続いても良いですが、Cトライアド(三和音)にした方が落ち着きます。要所要所でココは四和音ではなく三和音を使った方が良い、という場合があると思います。

 三和音よりも四和音の方が、現代的でオシャレで、サウンドの浮遊感が漂ってきます。さらにテンションを足して五声体 = 五和音になると、より浮遊感が漂います。

 どうして浮遊感が漂うのか、といえば、別のコードとの共通音が多くなるので、三和音のような潔い響きよりも浮ついて聴こえるのだと思います。例えば、五和音トニック「CM9」はドミナント「G」の構成音「ソシレ」全てが共通となりますが、三和音トニック「C」とドミナント「G」では共通音が「ソ」だけになります。

 故に、三和音だと各コードの響きの差が大きくなると言えると思います。三和音のシンプルな潔い響きが、必要な場合は、特に終止でのトニックであり、それは先ほど話したとおりです。いかがでしょうか?」

 

 藤巻先生、ありがとうございます。情報共有したいので、ツイートをブログにて転載致しました。とても分かりやすく、適切な解答に感謝致します。

 ツイート後、藤巻先生は「ツイッターは文字数制限があるので、手短に簡潔にコンパクトにまとめないといけないので、いろいろ勉強になる」とおっしゃってました。

 まったくその通りですね。質問する側も、自分の疑問の部分を、出来るだけ分かりやすく相手に伝えることを意識する。自分が知りたいことを、文字だけで相手に分かってもらえるのは難しいです。時には読む側も、ある程度の読解力が必要になります。

 本当に藤巻先生は優しくっていい人です!